写真の撮り方のテクニックに「流し撮り」というのがある。動くものを追いかけながらシャッターを切ることで背景が流れたように写るのだ。この手法を使うと写真に躍動感が出る。すこし敷居が高いように思われがちだが、コツさえつかめば難しい技ではない。今回は流し撮りを成功させるためのちょっとしたコツを紹介したい。 (安藤昌教) 流し撮りとは まずは流し撮りの例を見てもらいたい。上の写真に比べ、左の写真ではハトがすごいスピードで走り回っている。ハトなんてたいして速くないってみんな知っていても、この写真の中のハトはとても速く見えるのだ。F1みたいに背景が後ろにすっとんでいるし、足のストロークだって写真には写らない。もちろんただのハトなので実際にはひょこひょこと首を動かしながら散歩しているだけなのだが、流し撮りにより躍動感が与えられた例だ。