バブル時代ならいざ知らず、いまや「タクシー移動」など高嶺の花、という読者世代には朗報かも知れない。国土交通省はタクシー料金を「短く安く」する方向で検討を始めた。初乗り距離を短くするとともに初乗り運賃を安くし、近距離でも気軽に利用できるようにするねらいだ。国土交通省自動車局旅客課の担当者が語る。 「省内の検討会で英米と比べて日本の初乗り運賃が高いことが指摘された。初乗り運賃を引き下げれば利用者の利便性が高まって需要が増えるとの意見もあり、2016年度中に実証実験を行なうことにしました」 実験では初乗りの距離と料金を半分程度にする予定。「短く安く」する方針が実現すれば、東京都23区で現在、「初乗り2km730円」の料金が「初乗り880mで370円」まで一気に下がるかもしれない。 その一方で初乗り区間終了後、280mごとに90円加算される現行の料金システムは変わらず、2km以上、乗車すると現在と