「今いる施設にもそう長くはいられないので、次の入居先を探しているのですが。今日も散歩のあとに施設の方と『なかなかいいところがなくてね』なんて話していたところです」 2月初旬の穏やかに晴れた日に憔悴しきった表情でそう話すのは、フジテレビの須田哲夫アナウンサー(69)。定年後も嘱託アナウンサー兼解説委員として、『新報道2001』の司会を担当。現役で活躍している。 須田アナは現在、施設の近所に妻と同居。2人の子供はすでに独立している。弟と協力して母の介護と仕事の両立を進める日々だ。認知症の母親(92)が入所する施設から出てきた須田アナにインタビューしたのは、昨年9月。自宅の母親の着替えを洗濯して届けに来る彼のことを、施設関係者は“日本一の孝行息子”と呼んでいた。 それから5カ月。須田アナの母親は、まだ同じ施設に入所していた。この日も彼は昼11時ごろに施設に現れ、実母を車椅子に乗せると近所を散歩。