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自分に正直になる習慣 フランスの哲学者アランは名言を遺している。 「幸福だから笑うのではない。笑うから幸福なのだ」 そのとおりだと思う。アクションから本質が生まれる。本質はあくまでも事後的に発生するものであって、本質という抽象はそれ単独で先行的に存在するものではない。 ぼくは中学生時代、プログラミングに夢中になった。よくわからないまま手さぐりでパソコンを使っているうちに、多彩な処理システムを構築できるプログラミングの魅力にどんどんのめり込んでいった。それがやがてビジネスにつながり、ぼくはそのビジネスでさらに成功を収めるべく野心をたぎらせていった。 要するに今日にいたるぼくのキャリアは、プログラミングとの出合いがすべてだ。プログラミングに出合わなければ、それはそれでまたまったく別のキャリアを描いていただろう。 あらかじめ目指すキャリアがあって、プログラミングに足を踏み入れたわけではないのだ。
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先日、ある中小企業の部長が私にボヤいていました。 「いまどきの新人は、来社した顧客に対して笑顔がないんですよ。さすがによくないと思ってやんわりと注意したら、聞こえるか聞こえないかくらいの小さな声で『面白くもないのに笑えません』なんてボソッとつぶやかれて、あぜんとしました」 ボソッとつぶやいたとはいえ「面白くもないのに笑えません」と反論してしまうこの“新人”の態度は改めなければなりません。ただ多くの学生と接している私からすれば、彼は決してムッツリしていたわけではないと思います。でも、社会通念上で要求されるレベルの笑顔にはほど遠かったようです。 原因は、彼が育ってきた環境にもあるでしょう。喜怒哀楽を表出させる場面が極端に少なくなっているからです。私らの子どもの頃は、学校から帰宅したら外に出て遊んだり、行動範囲が広く、他人と接する機会も多かったものです。 20〜30年前の常識はもはや通用しない
新型コロナウイルスの脅威に怯える生活が4カ月以上続いてきましたが、ついに緊急事態宣言の段階的な解除が始まりました。まだまだ気は抜けないものの、これから少しずつ日常に戻っていくのかと、少しほっとしている方も多いのではないでしょうか。 一方、平常に戻る前、まだ記憶が新しいうちに噛み締めておきたい”教訓”もあります。そのひとつが、このコロナ危機に各国の政治がどう立ち向かったのか、ということです。 「コロナ対策の優等生」とも呼ばれる台湾が、封じ込めに成功したのは、圧倒的な政治力によるものでもありました。いったいその実際とは?そして台湾の人たちはそれをどう捉えているのか。 台湾に住む夫婦にお話を伺ってみると、数々の驚くべきことがわかってきました。 【2020年5月28日18時40分追記】初出時、台湾政府が海外からの帰国者をチェックするシステムをGPSと記載しましたが、正しくは個人携帯と基地局との距離
昨今、やらせレビューで優れた製品だと見せかける手法について、テレビ番組や各種記事で話題になっているが、問題はレビュー評価の水増しだけに留まらない。なぜなら、現代のネットショッピングモールは、商品の動きや購買動向に応じて、購買者に見せる情報の優先順位を自動調整しているからだ。 つまり、やらせレビューなどで“作られた”利用者の動きが入力されることで、プラットフォームのアルゴリズムがはじき出す答えが代わり、消費者に露出される商品までが変化する。 その結果起きているのが「悪貨は良貨を駆逐する」状況だ。 「やらせレビュー」が優良製品の埋没をもたらす レビューの点数や数などが“あてにならない”ことは、薄々感じている読者も多いのではないだろうか。とりわけ多いのが、モバイルバッテリー、USBケーブル、ワイヤレスイヤホン、ドライブレコーダーといったデジタル製品である。 特定製品を指名買いするのではなく「メー
「声優ブーム」と言われるようになって大分たちました。今がいったい第何次ブームなのかよく知りませんが、声優に憧れる人は相変わらず大変多いようです。現場ですれ違う新人の数も、この10年ほどで把握しきれないほどに増えました。少し前までは、「今の“新人枠”に入るのはあいつやこいつ……」となんとなく顔くらいは浮かんだものなのですが。 声優志望者や若手声優と話していて不思議なのは、「声優になる」ことを、まるで就職でもするかのような感覚で捉えている人が多いことです。 声優志望者の甘すぎる未来予想図 話を聞くと、彼らは極めて無邪気に、こんな青地図を思い浮かべているのですね。 まず声優学校に入り、養成所に進んで、いい声の出し方や演技の仕方を教えてもらおう。そして大手の声優プロダクションに所属し、マネージャーがとってくる端役の仕事をこなしながら“出世”のチャンスをうかがおう。 最初のうちは安い仕事しかないだろ
「新卒採用した社員が3年で3割辞める」といわれて久しいものがあります。厚生労働省の調査でも新卒採用で入社した社員が3年以内で30%以上辞めている状態は、景気変動に関わらず恒常化しています。 振り返ると『若者はなぜ3年で辞めるのか?』という本が出版されたのは2006年。あれから10年以上が経過しました。リーマンショックや震災を経て、景気が回復して求人倍率が過去最高を記録しても、コンスタントに3割の新卒社員が辞める状況が続いています。 将来を嘱望され、時間をかけて教育が施される傾向が高い新卒組。人材流出=退職が増えるのは大きな損失と、リテンションと呼ばれる退職防止活動が行われるようになりました。 中途採用した人材の多くが退職する会社も でも、新卒組だけでなく中途採用した中途組(しかも35歳以下の若手)もリテンションは同じくらいに重要。いや、むしろ、新卒組以上に力を入れるべきではないでしょうか。
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──生涯で最も多く聞く「音」が自分の声なのですね。 意識されることは少ないが、それだけ絶大な力を実は秘めている。人の心を動かし、揺さぶり、自分自身の心身さえ変えていく力を持つ。声にその人のすべてが出てしまう。人間は声による奇跡の積み重ねで作られている。 ──奇跡? 声は人間の脳と聴覚と発声の驚異的な連携の賜物だ。人間は、連携をほとんど無意識に行い、同時に他人の話まで聞くという離れ業を当たり前のようにやっている。 声帯は声を出す器官ではない ──新生児も6カ月を過ぎると声を発するようになります。 それも突然話せるようになったと思うかもしれないが、そうではない。それまでに膨大な音を聞き、脳の中で話すための音の回路を1年ぐらいかけて形成する。新生児が発音を楽しむような声を発するのは、それまでに聞いたすべての音を脳に蓄積しているからだ。 ──声に専用の器官はないとも。 声帯が声を出す器官だと一般に
しかし、大手をはじめ人気企業は競争率が高く、業界や職業によって、「人手不足」の職業もあれば、逆に「人余り」となっている職業もある。では具体的に、どういった職業が人手不足、人余りなのか? 就職活動を進めるうえでも、その傾向を知っておくのは意味のあることだろう。 それを知る手掛かりになる統計が、厚生労働省が毎月発表している「一般職業紹介状況」だ。これは、全国のハローワークに寄せられる企業からの求人数と、仕事を探している労働者の求職者数を集計したもので、有効求人数を有効求職者数で割って算出する「有効求人倍率」は、景気や労働市場の状況を知る指標として知られている。 有効求人倍率で人手不足・人余り度を見る 有効求人倍率は、求人数と求職者数が同じなら1倍となるが、求人数が求職数より多ければ1倍以上となり、逆に少なければ1倍を割り込む。つまり、数字が1倍より大きければ大きいほど、企業は人手の確保に困って
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ご相談内容を拝読しましたが、まず小学校入学前の状態が今の結果を招いているということは、おそらくありません。小学校に入ってから読み書きを学んでいって、その後しっかりと勉強ができるようになっている子は無数にいます。それよりも、「子どもは自分でバカだからと言う」ということに問題の核心部分がある気がします。 お子さんは、簡単に言ってしまうと「自己肯定感が低い」状態にあります。自己肯定感とは、自分のことを否定的にとらえずに、大切な存在であると考えている状態のことです。お子さんは今、勉強に関しては自己否定の状態になっています。 世界的な統計データでも日本の子どもの自己肯定感の低さはよく知られていますが、筆者も、日本の子どもたちに対して、この「自己肯定感が低い」ということを常々実感しています。全国で、中学生や高校生に講演をする機会が多く、その度に感じるのです。自分に対して自信を持っておらず、自信を持つ勇
「管理職になりたくない」という若手、中堅社員がここ数年で急速に増えています。 リクルートマネジメントソリューションズが3年おきに実施している「新人・若手の意識調査」によると、「管理職になりたい」および「どちらかといえばなりたい」と回答した肯定派の割合が減少し、2010年の新人では55.8%だったのが、2016年の新人では31.9%となっています。 しかも、この2016年の新人は、「管理職になりたくない」「どちらかといえばなりたくない」という否定派の割合が37.9%となり、本調査で初めて管理職になりたい人たちを上回る結果となっています。さらに、新人だけでなく、3年目の若手、7年目の中堅でも、管理職になりたくないという否定派が、肯定派を上回る結果になっています。 また、キャリアインデックスが2017年5月に実施した「有職者に向けた仕事に関する調査」では、管理職になりたくない人の割合は、20代男
「制服ディズニー」という言葉を知っていますか? 制服ディズニーとは、中学生や高校生ではない、大学生や社会人が、過去の制服を引っ張り出してきて着て、集団でディズニーランドに行く現象のことです。今から5年前の2012年、筆者が所属する若者研究所ではいち早くこの「制服ディズニー」についてレポートしました。 今では制服ディズニーは完全に若者の間で定着していますが、あれから数年経ち、若者たちがディズニーランドに、サークルなどの集団で「おそろいコーデ」として行く格好のバリエーションも大変増えました。 たとえば、オタクコスプレ、ジャージ、スーツ、ダッフィーの格好、シェリーメイの格好、オールホワイトコーデ、オールブルーコーデ等々……。こうした数々のバリエーションの中でも、最新事例と言えるのが「体操着ディズニー」。この新しい高校生のトレンドを現場研究員の若者たちがレポートしてくれます。 体育の時間だけに着る
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