都条例で「不健全図書」指定を受けた 『堀田』(太田出版)の3巻 (前編はこちら) ――前編は、誰もがいつ踏み外してもおかしくない「日常」についてお話いただきましたが、『堀田』【1】はかなり日常を踏み外している感じがしますよね。 山本 『堀田』は、どこまでデタラメができるのかを実験してみたんです。でも、なかなか難しいですね。人はあまり無意味には耐えられないと思いました。 ――2巻から3巻にかけて描かれる、高校生同士のエスカレートする性行為を読んでいると、山本先生は“物語の人”なんだなあと感じました。 山本 そうですね。大学時代、授業はだいたいつまらなかったけれど、宗教研究という授業だけは面白かったんです。田島照久さんという、中世のキリスト教神秘主義【註1】の研究をしている先生で、錬金術【註2】やタロットやカバラについて、歴史的視点で教えてくれました。例えば、心理学者のユングも錬金術について書
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