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――「うつ」にまつわる誤解 その(16) 「うつ」が本格的に悪化しますと、人は「何もできない」状態に陥ってしまいます。この時期には、何よりもしっかりと休養をとることが必要なのですが、たとえ療養に入っても、はじめのうちは「動けない」自分を責めながら「身体」だけを休ませるような過ごし方になりがちです。 この自責の気持ちを緩和できるかどうかが、治療初期における大きな課題です。これがクリアーされると、やっと疲弊していた「心」(=「身体」)が本当に休める状態に入ります。こうなってはじめて、充電が少しずつ行なわれるようになり、徐々に動ける状態も見られるようになるのです。 しかし、その頃から新たな悩みが出現してくることも少なくありません。それは、「何もしたくない」「自分が何をしたいのかわからなくなってしまった」というものです。この悩みは、「うつ」と診断されていない方でも、若い世代を中心に、多くの人が
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