読書この記事は、2010年9月26日に掲載した、『みやざき・まちんなか・キャンパスの事務局の中の人のブログ』(http://ameblo.jp/mmc-office/entry-10659737437.html)から移転したものです(現在は削除しています)。 ※ もとの記事 ここから ※ 『坊っちゃん』は坊っちゃんの「悲しみ」を映し出す鏡であり、坊っちゃんが教師として赴いた「松山」とは、漱石自身を映し出す舞台として機能しているのではないか? そもそも、坊っちゃんの生い立ちは、夏目漱石の生い立ちと重なるところがある。 夏目漱石は生後すぐに里子に出され、また1歳の時に養子に出された(これが塩原家)。9歳の時に生家に戻るが、14歳の時に実母が亡くなっている。 坊っちゃんの家族は、「おやじは些(ちっと)もおれを可愛がってくれなかった。母は兄ばかり贔屓にしていた」と描かれている。 坊っちゃんは母親が