今年は夏目漱石の没後100年。「夢十夜」を読んだ。神秘的な夜あり、背中がゾクゾクした夜あり。臨場感あふれる描写に引き込まれ、それを表すオノマトペ(擬音語や擬態語)が気になった。 第二夜、悟りを開きたいと必死の侍が刀の束を握る場面で「にちゃにちゃする」とある。汗と焦りが入り交じった束の質感が伝わってくるようだった。 清ルミ常葉大教授(日本語教育学)によれば、日本語はヨーロッパ言語に比べてオノマトペが多い。「漱石は五感までも表現を追求した作家」。ベトベトではなく、言葉を選んだ末の「にちゃにちゃ」だろうと。 森☆外や三島由紀夫はオノマトペを嫌ったという。文は人なり。読書の楽しみが増えた気がする。 (注)森☆外の☆は匡の王が品、右に鳥 (文化生活部・岡本妙) 子どもたちは伸び伸びと(東部) (2016/4/23 08:06) 分かりやすい民事裁判を(中部) (2016/4/23 08:05)
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