FILT(フィルト)とは、もっと“今”を楽しみたい25歳~34歳を対象に奇数月20日に発行しているライフスタイル提案型のフリーマガジンです。
失われかけているものの中にこそ、かけがえのないものがある。ミュージシャン・細野晴臣が、今後も「遺したいもの」や、関心を持っている「伝えたいこと」を語る連載の第11回。一つ一つの言葉から、その価値観や生き方が見えてくる。 消えないスピリット。 最後に会った日。 2023年になってから、本当にいろいろなことがあったね。幸宏、鮎川誠くん、岡田徹くん、そして教授。みんな立て続けだったから、気持ちが追いつかなかった。落ち着いてひとりひとりにさよならも言えない、仲間が戦死していくときの気持ちってこういうことなのかな、と。 幸宏の印象はいまも2019年当時のまま、その後の4年のあいだ止まってる。僕がロサンゼルスでライブをしたとき、幸宏が観にきてくれて、そのあと呼ばれたDJパーティにも幸宏が来た。ちょうど幸宏の誕生日だった。だからバースデー・パーティになってね。そのときの元気な印象が強く残ってる。それから
古市 ニーチェは有名な哲学者なので、入門書や解説書も数多く出ています。でも、原典を読んでいる人は意外と少ない気がします。そこで今日は、ニーチェの代表作とされる『ツァラトゥストラ』について教えてもらいたいんです。 竹田 『ツァラトゥストラ』は非常に読みにくい本です。私も20代で読んだときは、何を言ってるんだかさっぱりわからなかった。 古市 それを聞いて少し安心しました。そもそも『ツァラトゥストラ』ってどういう作品なんですか? 竹田 賢人ツァラトゥストラを主人公とした小説形式な作品です。物語は、10年間山に籠もって知恵をためたツァラトゥストラが下界におりて人々に説教する場面から始まります。しかし、人々の無理解に絶望して山に戻って、その後また町に出ていく。ただ、はっきりいうとストーリーは大して重要ではないんです。 古市 じゃあなぜ小説仕立てで書いたんでしょうか? 竹田 『聖書』に対抗するためです
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