風狂に生きた室町時代の破戒僧・一いっ休きゅう宗そう純じゅん。 禅の道を究めんとした男の生涯に真っ向から挑んだ、木下昌輝さんの『愚道一休』がついに刊行されました。 今回は、大阪文学学校 (文校)の先輩でもある歴史小説の名手、朝井まかてさんをお迎えして、約十年ぶりの対談が実現! 文校伝統の「合評」で、互いの創作論をぶつけ合うなど、関西弁で繰り広げられるお二人の軽快なトークをご堪能あれ。 聞き手・構成/細谷正充 撮影/香西ジュン 木下 以前、「小説すばる」で書かせてもらったのが、天才絵師・絵え金きん(弘ひろ瀬せ金きん蔵ぞう)を主人公にした『絵金、闇を塗る』でした。次の作品も絵金みたいなアバンギャルドで芸術家のような人がいいかなと考えて、思いついたのが一休。彼の生き方はアーティストと言ってもいいんじゃないかと。それで一休を書きたいですって言ったのが始まりですね。 朝井 木下君は、もともと一休に関心
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