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<帯のキャッチフレーズ> 「くたばれ、うつ病! 奇才・中島らもが綴った波瀾万丈・奇想天外の躁うつ人生」 前出の「双極II型障害という病」(内海健著)で登場した中島らも氏の本が手元にあったので、読んでみました。 内海先生によると、彼の父は双極型障害、らも氏自身は双極型障害が疑われるとのこと。 私にとって「中島らも」は新聞の「明るい悩み相談室」の回答担当者として記憶している名前でした。 そのらも氏自身による躁うつ病体験記です。 実際の患者さんが書いた体験記は、医師の建前的”上から目線”とは異なり、何が不快で何に一番困っているかがわかり、大変参考になります。 この本もその例に漏れず、頷きながら読んだ箇所多数。 それにしても「型破り」「波瀾万丈」「奇想天外」という言葉が似合う人生だなあ、と驚きを越えて感心してしまいました。 うつ状態の時はつらいけど仕事は何とかこなせる、躁状態の時は集中できず気ばか
本書はとても役立つ本です。現代ビジネスパーソンで、どうも感情の取り扱いに苦慮している、腹を立てすぎたり、不安になりすぎるという自覚のある人は、ぜひ一読してください。 スッキリすると思いますし、読書前と後とでは、人間関係への考え方が自然まったく違っているはずです。 「ムリしない」を具体化する 本書でもっとも強調されていることが「ムリをしない」ということです。これだけ読むと実に失望されることでしょう。自衛隊メンタル教官が教えると言うから何かと思えば、「ムリをしない」なんて、と思われるにちがいありません。 つまり私たちは「ムリをしない」という「教え」に何も期待していないのです。「ムリをしないようにしましょう」というのは「気をつけておうちに帰りましょう」と同じくらい、いかにも「響かない」標語なのです。 それをしかし本書では本の冒頭にもってきて、一章まるまる割いて、あらゆる確度から強調しています。そ
春日武彦新刊(光文社新書)。うつ病とくらべて、注目されることのほとんどない「躁(そう)病」。わたしも躁病のことはあまり知らなかった。おもしろ人間の観察がライフワークとなっている春日が、怖いもの見たさと好奇心まるだしで書いた一冊。春日の解説を通して、躁病の実際を知ることができた。医学的な解説というよりは(春日は精神科医である)、躁病を通して人生のもの悲しさをふと感じさせる、味わいぶかいエッセイのような趣もあり、春日ファンのわたしはたいへん満足でした*1。 春日によれば、うつ病が「心のかぜ」なら、躁病は「心の脱臼」だという。あり得ないぐあいに関節が曲がり、糸の切れた操り人形のような途方もない動きを示す脱臼のような症状。心の箍(たが)が外れ、秘められていたあらゆる欲望が全開となり、自己抑制がゼロになり、見る者に異様な印象を与える。うわっ、なんだこの人は。この本に書かれた躁病の症例をひとつひとつ読
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