繰り返し、執拗(しつよう)なまでに個人を攻撃し続ける。果たしてこれが社説と呼ぶにふさわしい内容なのか極めて疑問だ。 朝日新聞は「自民と杉田氏 差別扇動者と決別せよ」(11月22日付)と題した社説において名指しで杉田水脈衆院議員を批判している。「とうに個人の資質の問題ではない。岸田首相や自民党は、差別扇動者と決別する意志を示すべきだ」と首相、自民党に説く。さらには「杉田氏への問責決議の検討など、国会にもやるべきことがあるだろう」と与野党の国会議員にまで訴えている。「差別主義」に基づいていると断ずる根拠は「動画やSNSで理解を呼びかけ、自らの差別言説を再生産する」からだという。 何を以(もっ)て差別とするのかは判断が難しいが、朝日の杉田氏批判は執拗である。昨年8月の内閣改造で総務省の政務官に起用されて以来、朝日は社説で冒頭のものを含め4度も名指しした上で批判している。タイトルを列挙しておこう。