水は常温でも蒸発しますが、熱を加えることでどんどん蒸発量は増えます。 これは、熱エネルギーによって水分子の動きが活発になり、空気に飛び出しやすくなるためです。 このため、これまで水の蒸発速度は温度に依存するとされてきました。 しかし、マサチューセッツ工科大学のガン・チェン氏らは、熱だけでなく光もまた水の蒸発を促進させる要素であることを発見したのです。 研究グループによると、水温を変えなくても光をあてるだけで蒸発速度が上がったと言います。 一体光がどのように作用して水を蒸発させているのでしょうか? この記事では水が光によって蒸発する実験の詳細と、その仕組みについて説明していきます。 この研究は米国科学アカデミー紀要に2023年10月30日付けで掲載されています。