慰安婦の象徴とされる少女像などを展示して中止になった「あいちトリエンナーレ2019」企画展で、朝日新聞社説に極めて強い違和感を覚えた。「あいち企画展 中止招いた社会の病理」とする8月6日付社説である。 非常識な展示が中止になったことを、「社会の病理」だといっている。筆者には、慰安婦報道で朝日に寄せられたごうごうたる批判をも「病理」だといっているように読めてしまう。 批判は常識感覚の表れ 社説はこう書いている。「一連の事態は、社会がまさに『不自由』で息苦しい状態になってきていることを、目に見える形で突きつけた。病理に向き合い、表現の自由を抑圧するような動きには異を唱え続ける。そうすることで同様の事態を繰り返させない力としたい」 企画展には慰安婦を象徴する少女像や、昭和天皇の肖像を燃やす映像も展示されていた。税金が投じられ、開かれていたのは公的な場所である。まずもって常識感覚として、このような