熱烈な「ロックマン」ファンとしてこう書くのはつらいが、「Mighty No. 9」は楽しいプラットフォーム・アクションゲームに必要なものがない。名作の精神を受け継いでいるはずだが、平板で精彩を欠いたゲームアートは忠実さも個性もない。奇抜なゲームプレイのアイデアがあるものの、全くうまく機能せず、土台となった名作に遠く及ばない。 プレイの最初から、「Mighty No. 9」に何かが欠落していることに気付いた。不快な色使いとメリハリのない戦闘シーン、そして時代遅れの米国の子供向けアニメのようなアートスタイルは私の想像を越えた。これだけ迫力に欠けていて、2016年においてもなおフレームレートの問題に悩まされるゲームの存在自体が不思議だ。不安定なフレームレートは特定のステージの一部に限定されるし、そのせいでは一度も死んだことはなかったが、目に痛いのは否定のしようもない。 野暮ったい見た目に加えて、