イム(imu)は、文化依存症候群のうち、アイヌ社会にのみ見られる精神障害の一つとして名づけられた名称[1]。 特徴・症状[編集] 中年以上の女性に多く見られるものとされる[2][3]。物事に驚いたとき意識を失う、自分の意思とは無関係に、相手の命ずるままの行動をとるか、若しくは言行と全く逆をするといった症状が主である[4]。鵡川村で旧土人学校の教師をしていた武隈徳三郎によれば、「この子は憎い」と言われれば、その子の頭をなでながら「かわいい子」と言い、逆に「かわいい」と言われれば「こいつは憎い」と罵り、最悪の場合は暴力を振るう事もある[5] 。他にも、「トッコニ」(マムシ)という語を耳にしたり、蛇の玩具を見ると、しばらくの間、錯乱状態になって襲いかかってきたり、一目散に逃げ出したりする、他人の言葉や動作をそのまま真似るという反響症状が著明になったり、与えられたままの姿勢をいつまでも保ち続ける強