5月31日放送の『ヨルタモリ』(フジテレビ系列、日曜23:15~23:45)を観て、音楽の素晴らしさを再認識したという人もいるかもしれません。ゲストの松本幸四郎が、沖仁、大友良英のギターをバックに『ラ・マンチャの男』から「見果てぬ夢」を歌ったのです。 ほぼ即興なのに、歌い手の表情を見ながらテンポを探っていくうちに互いの意図が見えてくる。土台が出来上がったところで歌が落ち着いたのを確認すると、ギターのフレーズも彩りを増やしていく。近年まれに見る音楽的なワンシーンでしたが、一方で『ヨルタモリ』は“音楽番組”ではないことも押さえておかなければなりません。 早い話、悲しいことに音楽を聴きたければ(観たければ)音楽番組以外を当たったほうがよいのかもしれない。今ほど痛切に感じるときはありませんが、最初に気付かされたのがかつて『ニュースJAPAN』(終了)の名物コーナーだった「神々の宴」。 ドラマーの村