「ブログ」や「SNS」といったWeb 2.0的な情報共有ツールの社内利用が進んでいる。「利用の敷居が低く,従業員が持つ情報を呼び込みやすい」というメリットから,活用事例や社内利用向け製品が充実しつつある。日経コミュニケーション2007年1月15日号でも,「企業内ブログ/SNSの威力」と題した特集を組んだのだが,その取材の過程で記者はあることを恐れていた。それはユーザーやベンダーの口から,「内部統制」の4文字が語られること。「社内に埋もれていた情報を引き出す」というブログ/SNSの効果を削ぎかねない要素だからだ。 その懸念は,取材に着手した2006年11月に野村総合研究所が開催した「ITロードマップセミナーAutumn 2006」で耳にした亀津敦・副主任研究員の指摘(参考記事)に端を発する。亀津氏はこのセミナーで「社内SNSを導入しなければ情報漏えいのリスクが高まる」という見解を披露した。m