釣りといいますと、なにやら穏やかでのんびりとしたものに思われますが、世の中と同じで、時には思っても見ない事件に遭遇するもので御座います。 最近では釣りに行く途中、道の真ん中になにやら動くものがある。朝早くで薄暗いなかライトの先に照らし出された得体の知れ無い動くもの、近づいてみると立派なタテガミをしたこれは猪ではないか。 得体の知れぬものに遭遇した場合、実態が分かるまでかなりの恐怖感に襲われますな。分かってしまえば対処の仕方なぞ考える余裕も出てまいりまして、おののいた自分はそぶりも見せず、強がってまいります。 最初はねえ、正直申しますが人が跳ねられてうずくまっているのかと思ったのですよ。これは厄介事になるな、やれやれ釣りどころではなくなるなと、未練まで顔を覗かせてまいります。それに傷ついた人など見るに可哀想であろうから、今日はとんだ厄日かと思った事です。 この猪なかなか動いてくれません、「お