生活必需品が当たり前のように手に入り、さらには「断捨離」ブームのように不必要なものは持たないことがもてはやされるようになった現代。21世紀に入るころまでは、「新しい商品」はそれだけで価値があるとされていたが、現在、ものは簡単に売れなくなった。いかに消費者に求められる商品・サービスをつくり出すか。それが各企業の命題になりつつある。 そこで注目されるようになったのが「UX(ユーザーエクスペリエンス)デザイン」だ。「UX」とは製品やサービスを通じて得られるユーザー体験のこと。たとえば、コーヒーだけでなく、「サードプレイス」をコンセプトに、オフィスでも家でもない「少しだけリッチな店舗体験」を提供するスターバックスコーヒーは、UXとビジネスが融合した代表的な成功例だともいわれている。 「これから先、UXを考えた製品やサービスを生み出せない企業は遅れをとっていく」。そう辛辣に話すのは、UX研究の第一人
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