「慰安婦問題は甚だしい人権侵害で衝撃を受けた」ー。慰安婦問題をめぐるオバマ米大統領の発言に、日本国内で落胆が広がっている。25日の米韓首脳会談で、韓国の朴槿惠大統領の説明にオウム返しするかのような言及だけに、外務省には「これまでの日韓間の経緯が頭に入っているのか」といぶかる意見もある。オバマ氏の政治家としての本質を問う声も上がっており、日本側も難しい対応を迫られそうだ。 「ご自身の一言が、どれだけの影響を与えるのかお分かりなのだろうか。米国側には、問題がこじれている背景をあれほど説明したのに」 ある外務官僚は大型連休直前、東京・虎ノ門の居酒屋で、ハイボールをあおりながらポツリと語った。 この官僚氏は、3月の日米韓首脳会談や4月24日のオバマ氏訪日日程のため、今年に入り何度か訪米している。慰安婦問題では「強制性の有無」以前に、1965年の日韓請求権協定で戦後賠償は解決済み▽1995年に設立し