日本で「過労死」という言葉はすでにあまりにも一般的になりすぎ、私たち日本人がこの言葉を聞いても、ふと考えを巡らすことはなくなってしまった。しかし労働者の権利が法律でしっかり守られている欧米諸国では、日本のこの状況に驚きを隠せないようだ。 ◆ワーク・ライフ・バランスがなく過労死があるニッポン 米大手新聞のワシントン・ポスト紙(WP)は7月31日、「日本人は本当に死ぬほど働いているのか?答えはイエスのケースも」という見出しで記事を掲載した。 記事は、マンション管理を行う企業に勤務し、昨年7月に自殺した34歳の男性について取り上げている。スーパーバイザーとして働いていた男性は、激務に耐えかね辞表を出したが受け入れられなかった。部下に負担がかかることを懸念した男性は激務を続け、自殺する1週間の勤務時間は90時間となっていた。死後1年ほど経った今年6月、過労死として認定された。 自殺前の男性の様子が