伐採した竹を運ぶ労働者たち。中国、安吉県の林で撮影。(PHOTOGRAPH BY FRITZ HOFFMAN, NATIONAL GEOGRAPHIC) 竹は、環境に優しい素材とされている。急速に成長しながら大気中の二酸化炭素(CO2)を取り込み、温室効果ガスを封じ込めてくれると考えられてきたのだ。エコ素材としての竹ビジネスも有望で、現在中国だけで270億ドル規模、2020年までには480億ドル規模にまで拡大する見通しだ。 ところが、ある研究が「環境に優しい」という常識に疑問を投げかけている。竹はむしろ炭素を排出しているかもしれないというのだ。 竹のCO2削減効果を調査するため、インドの科学者たちが2本の竹をプラスチックで密封する実験を行った。1本は年齢6カ月、もう1本は1年の竹だ。研究チームは、竹の組織が行うガス交換を24時間にわたり測定した。(参考記事:「中国CO2削減の意気込み、衛星