日本人の「こころ」を変えた神仏分離令。 「日本という方法」を歪めた廃仏毀釈。 幕末維新のもうひとつのシナリオの連打と加速。 明治国教主義。神々の統括主義。国家神道の大号令。 ここに、仏教界が突如として矢面に立たされた。 弾圧か、排仏か、法難か。 本当はいったい何がおこったのか。 神仏習合だったこの国に、 本来の神仏和解をとりもどすには、 どうすればいいのか。 今夜から気まぐれに始まる、 日本近世近代思想シリーズ第1弾。 日本には何度も失敗があった。白村江の戦いも、承久の乱も失敗だった。秀吉の大陸制覇は120パーセントの失敗だし(愚挙といったほうがいいが)、天保の改革も70パーセントほどは失敗だろう。 むろんどんな国の歴史にも、どんな民族の歴史にも失敗がある。革命の失敗、改革の失敗、指導者の失敗、戦争の失敗、通貨の失敗、市場の失敗、文化の失敗‥‥いろいろだ。外交もあれば、内政もある。全体の失