東京都板橋区の主婦荒井久美さん(当時34歳)が昨年11月に自宅で刺殺された事件で、警視庁高島平署の特捜本部が司法解剖の際に荒井さんの遺体から外した証拠品の結婚指輪を紛失していたことが同庁関係者への取材でわかった。 同庁は紛失の経緯を調べるとともに、証拠品管理担当者らの処分を検討している。 同庁関係者によると、荒井さんは昨年11月21日午後、自宅で殺害され、同日深夜に帰宅した夫が遺体を発見した。特捜本部は翌22日、東京大学医学部付属病院(東京都文京区)で遺体の司法解剖を行っており、その際、遺体から結婚指輪を外し、証拠品保管用のビニール袋に入れて写真撮影をしていた。 証拠品はその後、高島平署に運んでおり、24日夜に捜査員が点検したところ、ビニール袋から指輪がなくなっていることが判明。署内や病院、遺体を搬送した車などを捜したが、発見できなかった。同庁幹部は12月、荒井さんの夫のもとを訪れ謝罪した