To Pimp A Butterfly / Kendrick Lamar ケンドリック・ラマーの新作『トゥ・ピンプ・ア・バタフライ』は大傑作!ということで、誤読や勘違いも多いとは思いますが、いろいろと書いてみました。 追記:小林雅明さんがミュージック・マガジンで書かれていた記事が大変勉強になりました。このアルバムについてきちんと理解したい方はぜひお読みになってみてください。 ▼ホワイトハウスとアンクル・サム このアルバムは人種問題を正面から扱った作品である。札束とアルコールの瓶を持ってホワイトハウス前に詰め寄せた黒人の群集を「白黒」で写したアートワーク。ファンクとジャズを基調としたサウンド。悪しき奴隷制度からトレイヴォン・マーティン事件に至るまで、差別が生み出してきた悲劇に対する度重なる言及。ラマーは、ときに武装して白人に対抗したブラック・パンサーに触れながら、ときに暗殺者の名前を持つジャ