南極海で調査捕鯨を行う日本鯨類研究所(鯨研)などと、国際捕鯨団体、シー・シェパード(SS)が係争中の訴訟で、SSはサンフランシスコ米連邦高裁の弁済命令をふまえ、先月末に、日本側に賠償金255万ドル(約3億1千万円)を支払っていたことがわかった。関係者が明らかにした。 SSは日本側と、7月1日までに支払うよう合意していた。 賠償金の弁済について、SS創設者で、国際刑事警察機構(ICPO)により、国際手配されているポール・ワトソン容疑者(64)は声明を出し、「団体の南極海でのキャンペーンコストが年間300万ドル以上であることを考えると、賠償金の支払いは予算の範囲内だ」と強弁。この訴訟のおかげで支持者は世界規模で広がり、シー・シェパードの運動はさらに大きくなったとも指摘した。(佐々木正明)