東京・調布市を走行中の京王線の車内で乗客が切りつけられさらに放火された事件。乗務員が異常に気付かず乗客が運転席の窓をたたいて状況を直接知らせ、その後、車両が緊急停止していたことが当時現場にいた人の証言で明らかになりました。 ことし10月31日の夜、東京・調布市を走行していた京王線の特急電車の車内で72歳の乗客の男性がナイフで刺されて意識不明の重体になり、さらに放火された際に煙を吸うなどして16人がけがをしました。 これまでの捜査などから、男性が刺されたあとまもなく車内の複数の非常通報装置が押されたものの、防犯カメラが設置されていなかったこともあって、運転士や車掌は車内の状況を把握できず電車が走り続けていたことが分かっています。 「大声を出して『止めろ』と言いました」 当時、車内にいた飯嶋琢己さん(24)は、容疑者から逃げるように先頭の10号車まで移動しそこで「ボン」という何かが爆発するよう