こう思われた延長戦後半の11分、ゴール前の右サイドでセスクからパスを受けたイニエスタが、ワントラップして浮かしたボールを右足で振り抜く。オランダ代表のゴールキーパー、ステケレンブルフが右手で弾くものの、ボールはゴールの左隅に吸い込まれた。 土壇場で両者無得点の均衡を破る先制点を挙げたスペイン代表がそのまま1-0で勝利。サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会は、“無敵艦隊”の初優勝で幕を閉じた。 予想以上に激しい展開になった決勝戦 7月12日に南ア最大の都市、ヨハネスブルグで行われた決勝戦。1カ月に及ぶ熱戦の最後を飾ったこの1戦を、日本では月曜日の未明という試合時間にもかかわらず、“ライブ”で観戦した人も多かっただろう。 そうしたファンの方々は、この試合をどう受け止めただろうか。いつ均衡が破られるのかと固唾をのんで見守る一方で、あまりに激しい展開に戸惑った方も多かったかもしれない。
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