京都市が中心部の四条通で導入を計画している、一般車両の通行を禁止して歩道を広げる「トランジットモール」構想が難航している。バスやタクシーなどの渋滞解消が見込めないためだ。人口100万人以上の都市では世界初という試みだが、市は当初予定だった今年度中の実現を断念。有識者による諮問機関を設けて細部を練り直し、2~3年後の実現を目指す。 ●歩道も車道も… 商店が並ぶ四条通では、休日のピーク時の歩行者通行量が1時間あたり約7千人にのぼり、幅約3メートルの歩道の狭さが問題になっている。車道も、バスや客待ちタクシーのほか、地元住民や観光客のマイカーなどで慢性的な交通渋滞を引き起こしているのが現状だ。 このため市は那覇市などで実施されている「トランジットモール」構想に平成19年度から着手。物流事業者の車と公共交通機関のバス、タクシー以外を閉め出し、車道を片側2車線から1車線に減らした上で、歩道を約6・5メ