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ブックマーク / realsound.jp (40)

  • 菊地成孔が語る、映画批評の倫理「1番やっちゃいけないのは、フェティッシュを持ち込むこと」

    菊地成孔の欧米休憩タイム』(blueprint) 菊地成孔の新刊『菊地成孔の欧米休憩タイム』が、現在発売中だ。 Amazonで発売中 英語圏(欧米国)以外、特にアジア圏の映画を対象としたリアルサウンド映画部の連載レビュー「菊地成孔の欧米休憩タイム〜アルファヴェットを使わない国々の映画批評〜」の中から記事を厳選し、新たに加筆・修正の上で収録した同書。同連載の番外編として掲載され、Yahoo!ニュースなどのネットメディアやSNSで大きな議論を巻き起こした『ラ・ラ・ランド』評のほか、有料ブログマガジンの連載批評「TSUTAYAをやっつけろ」や、長らく書籍化されなかった伝説の連載コラム「都市の同一性障害」などを収録している。 リアルサウンド映画部では今回、発売後の反響を受けて、改めて菊地成孔人にインタビュー。映画批評をはじめたきっかけから、その方法論について、さらには韓国映画の現在についてまで

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    amashio 2019/12/15
  • 『冴えない彼女の育てかた Fine』が描く創作活動の熱意 妄想にまみれた中に見える確かな現実

    「少くとも恋愛は、チャンスでないと思う。私はそれを、意志だと思う。」 太宰治の『チャンス』に出てくる言葉だ。『冴えない彼女の育てかた Fine』というライトノベル原作のアニメ作品に、純文学作家である太宰治の言葉を連想したことを意外に感じるかもしれない。しかし作を一言で表すならば、この言葉が適しているのではないか。今回はシリーズの魅力と描かれてきた意志について考えていきたい。 『冴えない彼女の育てかた』は2012年に原作1巻が発売され、フジテレビノイタミナ枠にて2度のテレビアニメ化も果たしている。主人公の高校生、安芸倫也が魅力的な女子キャラクターに囲まれながら、同人ゲーム制作にまい進するさまと恋愛の進展を描いた物語だ。原作者の丸戸史明はゲームのシナリオライターとしても活躍しており、テレビシリーズのシリーズ構成や劇場版の脚を務めている。 イギリス人の父を持つ金髪ツインテールが印象的な幼馴

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    amashio 2019/11/16
  • 2019年、韓国のビッグドレンド“Newtro” 流行に至った経緯とK-POPに与える影響

    韓国で流行中の新概念「Newtro」 「Newtro(ニュートロ)」という言葉を聞いたことがあるだろうか。 Newtroとは、「現在あるいは未来(New)」と「過去(Retro)」を融合させた「新しい過去」を意味する韓国の新造語である。2018年の半ば頃から使われ始めたこの言葉は、今や韓国国内での一大マーケティングトレンドにまで発展している。 例えば、日でも名の知れた韓国焼酎「眞露(ジンロ)」。若者向けに商品リニューアルを行うに当たり、懐かしのボトルをNewtro的視点で再解釈したパッケージデザインが採用された。 また、これまで「古臭い」「高齢者向け」というイメージがあったソウル・江北地区も、現在では「Newtroの聖地」としてトレンドに敏感な若者たちが通う街へと変容しつつある。 このブームを牽引しているのは、ミレニアル世代以降の10〜30代である。呼吸をするようにインターネットを使いこ

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    amashio 2019/09/07
  • 先駆者テイ・トウワが憂う、ダンス・ミュージックの現在「『便利=最高』ではない」

    テイ・トウワが1年8カ月ぶりの9枚目のアルバム『EMO』をリリースする。高橋幸宏や小山田圭吾らMETAFIVEのメンバー全員のほかUA、高野寛、シュガー吉永、あの(ゆるめるモ!)など多彩なゲストを迎え、ミックスにゴウ・ホトダ、マスタリングに砂原良徳を配する完璧な布陣で、テイらしい歯切れがよくキャッチーで、しかも奥行きのあるエレクトロニック・ポップが展開されている。無駄なものは何も入っていないのに、豊かで広がりがある。時流に媚びないのに今の音になっている。カイリー・ミノーグを起用した旧曲のリメイクも見事な傑作である。 作の公式特設サイトでは筆者によるかなり詳細なアルバム・インタビューが掲載されている。制作の経緯やコンセプト、テーマなどはそちらをご参照いただくとして、ここではそこから少しはみ出して、ここ最近のテイの創作環境や意識の変化を辿りながら、彼の表現原理や彼のフォロワーともいうべき最近

    先駆者テイ・トウワが憂う、ダンス・ミュージックの現在「『便利=最高』ではない」
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    amashio 2017/03/25
  • 菊地成孔の『ラ・ラ・ランド』評:世界中を敵に回す覚悟で平然と言うが、こんなもん全然大したことないね

    *以下のテキストは、 マスメディアがアカデミー賞レースの報道を一斉に始める前の、2月20日に入稿、更に4日前に書かれたもので、つまり所謂 「あとだしジャンケン」ではない旨、冒頭に強調しておく。 今時これほど手放しで褒められてる映画があるだろうか? 当連載は、英語圏の作品を扱わないので今回は<特別編>となる。筆者は映画評論家として3流だと思うが、作は、複数のメディアから批評の依頼があった。大人気である。「全く褒められませんよ」「こんな映画にヒーヒー言ってるバカにいやがられるだけの原稿しか書けませんけど」と固辞しても、どうしても書けという。 そりゃあそうだ。筆者は一度だけヤフーニュースのトップページに名前が出たことがある。ジャズの名門インパルス!レーベルと、米国人以外で初めて契約したから? 違う。女優の菊地凛子を歌手デビューさせたから? 違う。正解は「『セッション』を自分のブログで酷評したか

    菊地成孔の『ラ・ラ・ランド』評:世界中を敵に回す覚悟で平然と言うが、こんなもん全然大したことないね
    amashio
    amashio 2017/03/06
  • 電気グルーヴが語る、楽曲制作の流儀「悲しみや怒りを無理やり同意させるのはカッコ悪い」

    3月1日、電気グルーヴがニューアルバム『TROPICAL LOVE』をリリースする。同作は、4年ぶりのオリジナルアルバムで、ゲストに夏木マリ、KenKen(RIZE、 Dragon Ash,、LIFE IS GROOVE)、トミタ栞らが参加した。 今回の制作にあたり、石野卓球とピエール瀧は3日間の合宿を行い、歌録り以外のほとんどを、Mac音楽制作ソフトGarageBandで作っていったという。そうして完成した『TROPICAL LOVE』は、電気グルーヴの“最高傑作”であると、以下のインタビューの中で石野卓球は語っている。2015年年末から2016年にかけて公開され、ファン以外からも大きな反響のあったドキュメンタリー映画『DENKI GROOVE THE MOVIE? 〜石野卓球とピエール瀧〜』を経た、今の電気グルーヴのモードとは。ふたりに話を訊いた。(編集部) 「間違いなく最高傑作だと

    電気グルーヴが語る、楽曲制作の流儀「悲しみや怒りを無理やり同意させるのはカッコ悪い」
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    amashio 2017/02/21
  • いま“チーム”で音楽を作る意味とは? MONACAの新鋭・田中秀和の台頭から考える

    今秋より放送されているTVアニメ『灼熱の卓球娘』(テレビ東京系)のオープニング・テーマ「灼熱スイッチ」がすごい。 <問いかけを君にスマッシュする>と歌い終えた後に突入するサビの最初のコードが「増三和音」で、いわゆる「不協和音」の部類に入る和音なのである。これは普通のポップスではあまり見られないコードであり、もし使われるとしてもそれは「経過和音」として、つまり、あるコードからあるコードへの遷移の過程で仕方なくそれらを繋げる目的で使われるパターンがほとんど。なので、この曲のようにサビのド頭に使われるケースはかなり珍しい。 しかし、楽曲が恣意的に技術操作されているだけでは「すごい」とはいえない。それが、ポップスに違和感なく組み込まれているのが「すごい」のだ。「灼熱スイッチ」の場合、「灼熱」「卓球」の素早く激しいイメージと、「娘」の可愛いイメージという、独特のミスマッチ感を表現するためにあえて不協

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    amashio 2016/10/29
  • 『君の名は。』の大ヒットはなぜ“事件”なのか? セカイ系と美少女ゲームの文脈から読み解く

    新海誠はアニメ界の「鬼っ子」的存在 新海誠監督の新作アニメーション映画『君の名は。』が、記録的な大ヒットを続けています。公開10日間ですでに興行収入が38億円を突破したといいますから、これはもはや2010年代のアニメ界におけるひとつの「事件」といってよいでしょう。今年の夏はさまざまな意味で「平成の終わり」を実感させられるニュースが相次ぎましたが、まさにアニメ界においても、名実ともにいよいよ「ポストジブリ」の新時代が到来したことを感じさせるできごとです。 しかも注目すべきは、今回のヒットが、内容的にもスタジオジブリやスタジオ地図(細田守)のように、老若男女、幅広い層から支持されているというよりは、10~20代の若者世代、とりわけ女性層に特化して受けているらしいという点です。この『君の名は。』をめぐる現在の盛りあがりには、ゼロ年代から新海作品を観続けてきたアラサーのいち観客として、いろいろと感

    『君の名は。』の大ヒットはなぜ“事件”なのか? セカイ系と美少女ゲームの文脈から読み解く
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    amashio 2016/09/10
  • ベッド・インの「おギグ」はなぜ感動を呼ぶのか 宗像明将がパフォーマンスを徹底分析

    「宗像明将の現場批評〜Particular Sight Seeing」第24回 ベッド・イン『ボディコン反逆ナイト~バブルって117(いいナ▼)の日』 2016.01.25 18:00 ベッド・インが2016年1月17日に渋谷WWWで開催したセカンド・ワンマンライブ「ボディコン反逆ナイト~バブルって117(いいナ▼)の日」は、終演後に「いいバンドのライブを見た」という感慨と、下ネタ満載のユーモアに溢れたステージへの笑いの両方が残るような「おギグ」だった。 「地下セクシーアイドル」と銘打っているベッド・インだが、最近ではテレビでの活躍も目覚ましく、もはや「地下」と呼ぶのは憚られる存在だ。そして、この日のチケットはソールド・アウトで、当日券も出ないという人気ぶりだった。 開場前に渋谷WWWを取り囲む人の群れを眺めていると、客層はまさに老若男女。若いカップルもいれば、バブル体験組もいるだろうとい

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    amashio 2016/01/25
  • 2015年の音楽シーンはどう変容したか? クラムボン・ミト、柴那典、金子厚武が語り尽くす

    2015年は大型のサブスクリプション(定額)音楽配信サービスが出揃った一年であり、海外においてもアデルの爆発的ヒット、グラミー賞ノミネート作品の変化など、様々なトピックが見られた。リアルサウンドでは、クラムボン・ミト氏のインタビュー【クラムボン・ミトが語る、バンド活動への危機意識「楽曲の強度を上げないと戦えない」】が大きな反響を呼んだことを受け、彼に2015年の音楽シーンを総括してもらうことに。対談相手として柴那典氏と金子厚武氏を招き、アーティスト・ジャーナリストそれぞれの立場から振り返ってもらった。 「サブスクリプションによって『音楽そのもの』が担保される」(金子) ――まず、みなさんは2015年の音楽業界にどういう印象を抱きましたか。 柴 那典(以下、柴):5年前くらいから喧伝されていた「音楽が売れない/若者の音楽離れ」みたいな風潮が薄れてきているような感覚を覚えています。CDだけでは

    2015年の音楽シーンはどう変容したか? クラムボン・ミト、柴那典、金子厚武が語り尽くす
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    amashio 2015/12/31
  • 菊地成孔が綴る、“教え子”服部峻の音楽的才能「一目で天才であると解った」

    服部峻が、11月13日ファースト・フルアルバム『MOON』をリリースした。映画美学校音楽美学講座の第一期生として15歳で特別入学を許可されるなど、若くしてその才能を評価され注目を集めていた彼であったが、高校卒業と同時に姿を消していた。それから数年後、6曲入りの処女作『UNBORN』(2013年)をリリース。映画音楽製作のため取材旅行で訪れたインドでインスピレーションの構想が膨らみ、今作『MOON』が完成したという。 今回リアルサウンドでは、映画美学校時代に彼が師事していたという菊地成孔氏による紹介文を掲載。作品に関しては、音楽ライター・小野島大氏による新譜キュレーション連載でも触れられているので、こちらもあわせてご覧いただきたい。(編集部) 「ゆったり、のびのびと才能を開花させて行って欲しい」(菊地成孔) 服部君が映画美学校のワタシのクラスに入学して来たとき、それはそれはもう、一人で家に帰

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    amashio 2015/11/13
  • 新体制となって2年、KIRINJIがライブを重ねて到達した音楽「今はそれぞれのメンバーがフィーチャーされるものにしたい」

    新体制となって2年、KIRINJIがライブを重ねて到達した音楽「今はそれぞれのメンバーがフィーチャーされるものにしたい」 「キリンジが6人組になる」——多くの音楽ファンを驚かせたそのニュースから早2年が経つ。名前をカタカナから英字の〈KIRINJI〉と改め、新体制後初のアルバム『11』発売、ライブツアーに加え、坂真綾や宇多田ヒカルのトリビュート・アルバムへの参加、シングル「真夏のサーガ」発売、さらにこの夏は数々の夏フェスへの出演と、ほとんど休むことなく精力的に活動してきた。とりわけ目立つのがそのライブの多さだ。 緻密で密室的な完成度の高い作品を作り続けてきたキリンジから、ライブ・バンドKIRINJIへ。今回発売された『EXTRA 11』は、まさに現在のKIRINJIの魅力が詰まった作品だ。全曲新アレンジで行われたBillboard Live TOKYOでのライブ音源をもとにポストプロダク

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    amashio 2015/11/13
  • 椎名林檎の曲はなぜ強烈に個性的なのか? “林檎節”の特徴を譜割り・コードから徹底解説

    11月25日にリリースされる、柴咲コウのニューシングル「野生の同盟」の表題曲は、椎名林檎が作詞作曲、アレンジそしてプロデュースを担当したことで話題となっている。これまでにも椎名は、様々なアーティストへの楽曲提供やプロデュース、映画や舞台の劇伴などを手掛けてきたが、どの曲も一聴して彼女の曲だと分かる強烈な個性を感じさせるものだ。 椎名の楽曲といえば、唯一無二ともいえる歌声やヴォーカル・パフォーマンスにまず耳を奪われるが、たとえ彼女が歌ってなくてもそれと分かるのは、そのソングライティングにも特徴があるからに他ならない。そこで今回は、彼女が他アーティストに提供してきた楽曲を聴きながら、「林檎節」ともいえるエッセンスを紹介していきたい。 彼女のソングライティングで最も特徴的なのは、テンションコードやテンションノートを「ここぞ」という絶妙なポイントで使用している点がまず挙げられる。特によく使われてい

    椎名林檎の曲はなぜ強烈に個性的なのか? “林檎節”の特徴を譜割り・コードから徹底解説
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    amashio 2015/09/29
  • 菊地成孔が見通す、音楽映画の未来「愛や希望だけじゃない、ダークサイドを描く作品が増えていく」

    音楽家・文筆家の菊地成孔音楽映画について語るロングインタビュー後編。前編では、この10年の音楽映画音楽の価値が肯定的に描かれ、人々に「生きる希望」や「愛」を与えるものとして機能してきたが、今は曲がり角に入ったという指摘があった。人を狂気に誘うなど音楽のダークサイドを描いたり、音楽そのものの扱いが今までとは異なる作品が増えてきたという。年度のトニー賞(アメリカの演劇/ミュージカル界で最も権威のある賞)の受賞作からも同様の変化が見てとれるようだ。変わりゆく音楽映画の現状を解説してもらうとともに、今後の可能性や期待することを訊いた。 前編:【菊地成孔が語る、音楽映画の幸福な10年間「ポップミュージックの力が再び輝き始めた」】 『セッション』の新奇性とは この10年、映画の素材として音楽の価値は肯定的に扱われてきました。それは子どもや動物の物語が感動的に描かれるのと同じで、音楽は性善説的に強

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    amashio 2015/08/02
  • 菊地成孔が語る、音楽映画の幸福な10年間「ポップミュージックの力が再び輝き始めた」

    音楽家・文筆家であり、独特な語り口の映画批評でも高い支持を得る菊地成孔。自身のブログや雑誌、『菊地成孔の粋な夜電波』(TBSラジオ系列)での語りも注目されるなか、今年は音楽の観点から映画を語った自著『ユングのサウンドトラック 菊地成孔映画映画音楽』(イースト・プレス/2010年)の文庫版や第二弾の発売も決定している。音楽映画を追い続けてきた菊地によると、この10年間は劇映画/ドキュメンタリーを問わず秀作が多数登場する“幸福な時代”であったという。その背景には一体何があるのか? 「リアルサウンド映画部」のスタートを機に、今回ロングインタビューを敢行した。前編では、音楽映画の潮流や、転機だと感じられた作品、音楽映画が社会にもたらす影響まで、じっくりと語ってもらった。 21世紀に入って突然訪れた、音楽とドキュメンタリー映画の蜜月 この10年は音楽映画の黄金期と言っていいと思います。劇映画

    菊地成孔が語る、音楽映画の幸福な10年間「ポップミュージックの力が再び輝き始めた」
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    amashio 2015/07/27
  • 『Free Soul』橋本徹が語る、名物コンピの20年「僕たちの時代のスタンダードを提示したかった 2014.5.3『Free Soul』シリーズ20周年インタビュー(前編)

    レア・グルーヴという概念/ジャンルが生まれて以降、ソウル・ミュージックに慣れ親しんできたリスナーにとって、『Free Soul』シリーズ、あるいはディスクガイド『Suburbia Suite』が打ち出してきた「ソウル・ミュージックとの接し方」はとても大きな軸になっているのではないかと思う。耳触りのメロウさや、そのアーバンな感覚は、それまでソウルに対して抱いていたイメージとは違い、少なくとも(収録された楽曲のリリース)当時を知らない世代にはとても心地よく響き、ある意味“過去のジャンル”として埋没していたソウル・ミュージックと触れ合う入口となったはずだ。 そんなコンピレーション界の金字塔とも言える同シリーズが今年で20周年を迎えるにあたり、その『Free Soul』シリーズのベスト・オブ・ベストとも言える『Ultimate Free Soul Collection』をはじめ、シリーズを象徴する

    『Free Soul』橋本徹が語る、名物コンピの20年「僕たちの時代のスタンダードを提示したかった 2014.5.3『Free Soul』シリーズ20周年インタビュー(前編)
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    amashio 2015/07/20
  • 「ここから先は音楽を作る人が客を選ぶべき」 Base Ball Bear小出祐介×玉井健二が語る、シーンと作り手の変化

    「ここから先は音楽を作る人が客を選ぶべき」 Base Ball Bear小出祐介×玉井健二が語る、シーンと作り手の変化 ニューシングル「それって、for 誰?」 part.1をリリースしたBase Ball Bear小出祐介、そしてそのプロデュースを手掛けたagehasprings代表・玉井健二による対談。二人の出会いから今回の楽曲制作の裏側までを語ってもらった前編に続き、後編では二人が見る今の音楽シーンについて、語ってもらった。 3ヶ月連続でリリースされるCD+CD=2Discの“エクストリーム・シングル”第一弾として発売された作。公式サイトの告知には「音楽をストリーミングで聴くのが当たり前の時代がくるかもしれない現在…CDシングルは、ついにここまできた!」という文面もある。 音楽の聴かれ方が大きく変わりゆく現状を、二人は作り手としてどう捉えているのか。非常に興味深い話を聞くことができ

    「ここから先は音楽を作る人が客を選ぶべき」 Base Ball Bear小出祐介×玉井健二が語る、シーンと作り手の変化
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    amashio 2015/07/17
  • 黒人音楽をめぐるポリティカル・コレクトネスの現在 “ステレオ・タイプな表現”をどう脱するか

    音楽ライターの磯部涼氏と編集者の中矢俊一郎氏が、音楽シーンの“今”について語らう連載「時事オト通信」第4回の前篇。今回は、ラッツ&スターがももいろクローバーZとともに黒人を模して“顔の黒塗り”という表現をしたことにより巻き起こった議論や、韓国のラッパー・Keith Apeが中心となって日韓のラッパーをフィーチャーした楽曲「It G Ma」が世界中で話題となったことを取り上げ、ミュージシャンの表現とポリティカル・コレクトネスの関係について考察を深めた。(編集部) 磯部「ラッツ&スターの件で表面化した問題は、彼らだけのものではない」 中矢:最近、ネットでポリティカル・コレクトネス(差別や偏見を含まない言葉/表現を用いること。以下、PC)に基づいた炎上が盛んに起こっているように思います。ポピュラー音楽をめぐったものに関していうと、例えば、2月、「ニューヨーク・タイムズ」の田淵広子記者がツイッター

    黒人音楽をめぐるポリティカル・コレクトネスの現在 “ステレオ・タイプな表現”をどう脱するか
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    amashio 2015/04/10
  • tofubeatsが考えるアウトプットのバランス感覚 「常に『この人は変化したいんだ』って思われたい」

    tofubeatsが、4月1日にメジャー3rd EP『STAKEHOLDER』をリリースする。同作はtofubeats自らが歌唱する表題曲「STAKEHOLDER」や、盟友okadadaを招き“ディスコ”をテーマに制作した「T.D.M. feat. okadada」、過去にサウンドクラウドに発表されるや否やリミックス音源が多数UPされ、リリースのリクエストが多数寄せられた「window」を再録音しアップデートしたバージョンなど、計9曲を収録し、これまでの著名なゲストボーカルを迎える形から一変した作品となっている。今回リアルサウンドでは、その理由をtofubeatsに直撃。直近の宇多田ヒカルやSMAPなどとの仕事を含めたバランス感覚や、それぞれの楽曲に込めた意図、そして続々と活躍を続ける周囲のトラックメイカーたちの現状などについて、じっくりと話を訊いた。 「一定量自分で出していないと気持ち悪

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    amashio 2015/03/29
  • クラムボン・ミトが語る、バンド活動への危機意識「楽曲の強度を上げないと戦えない」

    ミトは、ある種のランナーズ・ハイの状態にあるのかもしれない、と思った。こちらの質問に対して、そんなこともわからないのかと言わんばかりに呆れたような表情を見せながら、畳みかけるように饒舌に語り続ける。その話はある種の衝撃だった。 クラムボンが結成20周年を迎え、5年ぶりのアルバム『triology』をリリースする。9枚目のアルバム。彼らのバンドとしての個性もスタンスもすっかり確立されているはずなのに、しかし、このアルバムは、これまでの作品とはまったく違う意識で作られているようだ。何度も取材して気心が知れているはずのミトの変貌は、いつもと同じつもりで呑気にインタビューしにいった僕を戸惑わせるには十分だった。 彼と話していて思い出したのは、約20数年前、テクノにはまったころの自分。耳が変わり、意識が変わり、聴くものもすべてが変わって、それまで聞いていた旧来のロックみたいなものがすべて聞けなくなっ

    クラムボン・ミトが語る、バンド活動への危機意識「楽曲の強度を上げないと戦えない」
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    amashio 2015/03/25