命綱の灯油券、紙くず 発行の業者破綻、年金生活者直撃(1/2ページ)2008年12月14日22時57分印刷ソーシャルブックマーク 閉鎖されて無人になった「柿本石油」のガソリンスタンド。入り口は鎖で封鎖されていた=青森市、岡田写す破綻直後、購入した灯油券を手にした人たちが柿本石油に殺到した=10月6日、青森市、波戸写す 1世帯当たりの灯油の消費全国一の青森で、「安売り」で名をはせた石油小売会社が経営破綻(はたん)し、前払い式の灯油券だけが購入者の手元に残った。倒産原因として指摘されるのが、原油価格の変動と「貸し渋り」。影響は、節約を重ねてきた年金生活者を直撃している。(波戸健一、岡田健) 青森市の無職蝦名正子さん(75)は10月6日、昼のテレビニュースで「柿本石油」の全店舗が閉店したことを知った。540リットル、約6万円分の灯油券が手元に残った。灯油券を買ったのは、価格が上がる傾向にあった6