トップ > 特集・連載 > 言わねばならないこと > 記事一覧 > 記事 【言わねばならないこと】 (39)恨み買い 民も戦火に 俳優・宝田明氏 Tweet 2015年3月3日 集団的自衛権を行使して、わざわざ外国に出かけて米軍の軍事行動に協力し、相手の恨みを買う必要はない。確かに国家は丸裸でいるわけにはいかないが、防衛に徹するべきだ。 こちらが聖戦だと言っても相手も聖戦だと思っている。戦争は戦闘員だけの戦いではなく、無辜(むこ)の民を戦火に巻き込んでしまう。 小学五年のとき、旧満州(中国東北部)のハルビンで終戦を迎えた。旧ソ連軍が侵攻してきて関東軍は武装解除。民間人は無政府状態の中に放り込まれた。自宅に押し入ったソ連兵に頭に銃を突きつけられた恐怖や、同じ社宅の奥さんが暴行されるのを目撃した嫌悪感は絶対に忘れられない。 ソ連兵に短機関銃で右腹を撃たれ、元軍医が焼いて消毒した裁ちばさみで傷口
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