3月23日に行われた第88回選抜高校野球大会1回戦。秀岳館(熊本)対花咲徳栄(埼玉)は接戦の結果、6対5で秀岳館に軍配が上がった。ところがこの試合の最中に、高校野球では珍しいサイン盗みを疑われる行為が発覚、秀岳館の選手とベンチに陣取る鍛冶舎巧監督が審判から注意を受けたのだ。 秀岳館の取った行為からは、とにかく試合に勝てばいいとの強い思いが感じ取れ、教育の一環という高校野球の本分から逸脱している。しかも、メンバーのうち熊本出身者は1人のみ。レギュラーのほとんどは野球留学組で、大阪枚方にあるボーイズリーグ出身者がずらりと並ぶ。このため、熊本・八代市の地元も盛り上がるどころか白けているそうだ。 それにはわけがある。監督の鍛冶舎氏が枚方のボーイズリーグを長年指導しており、2014年に秀岳館監督就任と同時に教え子たちをこぞって引き連れてきたからだ。 この鍛冶舎氏、知る人ぞ知る元パナソニック専務。中村