アメリカで長年国を二分する議論となってきた人工妊娠中絶をめぐり、連邦最高裁判所が女性が中絶する権利を認めた過去の判断を覆す見通しであることを示す文書をメディアが報じたことについて、連邦最高裁は声明を発表し、文書は本物だと認めたうえで「最終的な立場を示すものではない」と強調しました。 人工妊娠中絶をめぐってアメリカでは、50年近く前の1973年に連邦最高裁判所が「中絶は女性の権利」だとする判断を示していますが、これについて政治専門サイト「ポリティコ」は2日、最高裁判事の多数派がまとめた意見書の初稿だとする文書を掲載し、過去の判断を覆し、中絶を規制する南部ミシシッピ州の法律を容認する内容になっていると伝えました。 これについて、連邦最高裁は3日、声明を発表し、文書は本物だと認めたうえで「裁判所の判断や判事の最終的な立場を示すものではない」としています。 最高裁の文書が事前に流出するという異例の