シャープが米アップル向けなどに、亀山第1工場(三重県)で中小型液晶パネルの生産を検討していることがわかった。主に「iPhone」などスマートフォン(多機能携帯電話)用で、投資額は1千億円程度に膨らむ可能性がある。アップルも投資額の一部を負担するとみられる。 詳細は今後詰めるが、2011年中に設備を搬入し、12年中に稼働させる方向。これまでシャープの中小型液晶パネル生産の中心だった多気工場(三重県)より大型の、第5世代か第5.5世代と呼ばれるガラスを使う装置を軸に検討している。 シャープは09年に亀山第1工場のテレビ用大型液晶パネルの生産設備を中国の電機メーカーに売却。現在は建物だけが残っており、その活用方法が課題になっていた。 アップルはスマートフォン需要の伸びを背景に、高精細な液晶パネルを生産できる日本などの複数のメーカーと量産を交渉している模様だ。