あれは忘れもしない冬の日私は結婚して既に実家を離れていた。携帯に母から電話があったので出ると母が尋常でないくらい、うろたえている。…弟である。私は「またか...…弟である。 私は 「またか…。あいつ、今度は何をやらかしたんだ…」と、思いつつ話を聞くと どうやら、弟が友人のトラブルに巻き込まれてしまったという。 母は、とにかく、私から弟に話を聞いてほしいというのだ。 弟は携帯を変えたとかで、私は母に言われた電話にかけた。 弟の話を要約すると、仲の良い友達にどうしても、と頼まれて、 弟名義でサラ金から50万だか借りて、その友達に渡した。 信用していた友達なのに、そいつは支払い期限が近づくと逃げた、という。 そして、利子が膨らみ、その額は84万になっている。 今日払わないともっと額が増えて〇〇百万になる、とかそんな話だった。