集積回路(IC)などの素材となるシリコンウエハー世界首位の信越化学工業が、食器事業に参入した。同社が一般消費者向けの製品を発売するのは初めて。透明度の高いシリコーン(ケイ素樹脂)を使い、ガラスそっくりだが手で簡単に変形できるなど日本の技術力の高さを前面に打ち出した。育児や介護、アウトドア向けで、平成26年度に売上高1億円を目指す。 信越化学は第1弾としてグラス(2310円)とコップ(1890円)を発売した。信越化学の高透明度シリコーンを使い、グループ会社の信越ポリマーが加工を手掛けた。ガラスのように透明だが落としても割れないほか、ガラスなどに比べて熱が伝わりにくいなど、高い機能性を持つ。 信越ポリマー機能製品事業部の新行内正樹マネジャーによると、飲み口をすぼめて使えば育児や介護に使えるほか、保温・保冷効果にも優れ「熱い飲み物を注いでも、器が熱くならない」という。 食器に使ったシリコーンは、