執筆者 白井 洋一 1955年生まれ。信州大学農学部修士課程修了後、害虫防除や遺伝子組換え作物の環境影響評価に従事。2011年退職し現在フリー 農と食の周辺情報 白井 洋一 2020年5月7日 木曜日 キーワード:環境 食文化 新型コロナウイルスの感染、死者数が最も多い米国では、今、多くの食肉加工場が閉鎖され、食肉不足に陥っている。豚、牛、鶏肉、いずれも同じで、カナダもいくつかの食肉工場が閉鎖されている。4月29日、「トランプ大統領 食肉処理場に供給継続命令 集団感染で工場閉鎖に懸念」と共同通信が伝え、日本でも各紙がかなり大きく報道した。 米国人や移民労働者の劣悪な条件や医療保険の不備などと絡めた米国批判の記事も散見されるが、ここでは最近の米国の動きを追い、今後、日本で教訓とすべきことを紹介する。 ●米国の動き 感染者が急速に拡大し、3月中旬から全土で移動制限、都市封鎖が始まった。3月27