中国のライブストリーミング業界で二極化の兆しが見られる。 3月上旬、微信(WeChat)は公式アカウント向けライブ配信ツール「騰訊直播」をローンチした。運営元のテンセントはかつて、ライブ配信アプリ「虎牙(HUYA)」と「闘魚(DOUYU.COM)」へ合計11億ドル(約1200億円)出資して確実な成果を得ている。虎牙は直近の決算報告で「2018年通期で黒字を達成した」と発表、闘魚は秘密裏にIPO(新規株式公開)を準備中で、5億ドル(約550億円)の調達を目指しているという。 一方で、倒産に追い込まれたサービスもある。不動産系コングロマリット万達集団(ワンダ・グループ)の王健林会長の息子・王思聡氏が共同創業に携わった「熊猫直播(PANDA.TV)」は、3月上旬、サービス終了となった。22カ月間にわたって資金調達が滞り、7億元(約115億円)の負債を抱え、運営体制も混乱をきたしての結末だった。