社用車で自損事故を起こした従業員の給料から修理費を天引きしている会社や、従業員に貸し付けたお金を給料天引きで返済させている会社はときどき見られます。 しかし、これらの天引きは、違法とされる可能性が極めて高いです。 今回は、やってしまいがちでも意外と知られていない給料から天引きする際のルールについてご説明します。 ご相談事例 半年前に従業員から「家族が病気になったのでお金を貸してほしい」と言われたため、借用書を交わした上で50万円を貸し付け、毎月5万円ずつ返済を受けていました。 ところが次第に支払いが滞るようになり、残額が20万円になったときに「支払いを1か月間猶予してほしい」と言われました。 借用書には返済ができなかったときには一括で返済を求めることができるという規定があります。 この規定に基づき、給与から残額分を全額天引きして回収しようと思いますが、問題ありませんでしょうか? 原則、天引