7-9月期の日銀・資金循環統計によれば、一般政府の資金過不足の名目GDP比は-1.9%へ浮上し、日本の財政赤字は大きく改善した。過去3年のトレンドを延長すれば、2019年10-12月期には、基礎的財政収支の赤字がゼロとなる水準に達する。すなわち、財政再建に消費増税は無用であり、ショックで成長を毀損して再建を挫折させる恐れを踏まえれば、大義なき開戦たる「無名の師」に踏み切るのと等しい。データに基づかぬ財政の暗愚さは、国民に苦難をもたすことになろう。 ……… 財政当局は、状況を深刻に見せて、一気の増税を正当化しようとするので、出来合いの公表資料だけで判断することは、避けねばならない。このため、本コラムでは、日銀・資金循環統計を基に、最新状況を把握するようにしている。その部門別の資金過不足は、概ね財政赤字に相当する。移動平均で計算される7-9月期の名目GDP比は、中央政府が-3.0%、地方政府が
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