「アンネの日記」 今回取り上げるのは、ナチスドイツ占領下のアムステルダムで、ユダヤ人狩りを逃れ隠れ家で暮らした日々を記録した「アンネの日記」です。著者はユダヤ人の少女、アンネ・フランク。ホロコーストの悲劇を象徴する一冊として名高く、聖書に次ぐベストセラーともいわれています。皆さんも、子供の頃、一度は手にとった人も多いかもしれませんね。 アンネが使った日記帳は、13歳の誕生日プレゼントでした。最初は、学校での先生や友人との出来事、厳しさを増すユダヤ人差別の状況などが書かれています。しかしすぐにユダヤ人狩りの手が迫り、2年間にわたる潜伏生活が記されることになります。 日記は戦後、唯一生きのこったアンネ・フランクの父オットーによって出版されました。その時オットーは、家族や同居していた人々への批判や、「性」についての記述を大幅に削りました。1991年、この削除されていた部分を復活させた「完全版」が
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