鹿児島市中心部で深夜から未明にかけて、芝生で覆われた市電の軌道敷を整える芝刈り電車が走っている。導入は全国でも初めてという。 市交通局などが約4000万円をかけて開発。6トンの散水タンクを積んだ専用車両が、芝刈り機を載せた台車を引っ張る。芝生に水をまくほか、伸びた芝をそろえたり、刈った芝を吸い込んだりする。 16日夜から試験運行を始め、営業運転が終わった午後11時から午前4時まで、緑化されている鹿児島駅前―中洲通電停間約4キロを往復している。新年度から本格導入されると、これまで手作業による整備で年間約2800万円かかっていた維持費が約20%削減できるという。 国土交通省によると、路面電車は全国17都市で計205キロが営業運行されている。軌道の緑化はコンクリートやアスファルトで覆われた都市部の気温が上昇するヒートアイランド現象の緩和や景観の向上、騒音低減などの効果がある。広島市と高知市でも導