遠く離れた静岡県にまで… 福島第1から放出された核分裂生成物によるお茶の汚染が止まりません。 「本山茶から規制値超の放射性セシウム検出」。 「藁科「製茶」で規制値超す」。 本山(ほんやま)茶とは、静岡市北部の安倍川と藁科(わらしな)川流域で栽培される最高級のお茶。徳川家康が愛飲したことで知られ、その後も将軍家御用達のお茶として珍重されてきました。 さて、この間のお茶の汚染をめぐる報道で、一点、曖昧にされていることがあります。それは、茶木は葉からもセシウム137を吸収するということです。 農業の世界には、葉面散布という肥料の与え方があります。農作物(植物)が葉から栄養分を吸収する能力を利用したもので、肥料成分を水に溶いて、霧状にして散布します。特に、新芽を出したり葉が増えたりする成長期には、農作物は、葉の表面から効率よく栄養分を吸収するのです。いわば葉面吸収。 セシウムは、植物にとっての三大