雨の中、一人で帰る小学生を見た。 なぜか小学生はランドセルを背負いながら傘もささずに歩いていた。土砂降りの雨だ。頭の先からつま先までずぶ濡れである。何か理由でもあるのだろうかと少し気になった。 わざと濡れて帰るという行為については、僕の身にも覚えがある。バカだったので、濡れながら帰るという行為をかっこいい、と勘違いしていたのだ。土砂降りの雨の中をストイックに歩く尾崎豊的な姿をイメージしていたのだろう。実際には小汚い子どもがずぶ濡れになっているだけだったが、僕自身はかっこいいと思っていた。 あの小学生もそういった種類の陶酔だろうかと考えたが、雰囲気からしてもそうは思えない。気になったし、理由をたずねたかったが、僕が小学生に話かけてしまうとその時点で声掛け事案になりかねないので、郵便局の屋根が庇みたいになっている場所からその様子を見守ることしかできなかった。 小学生はあいも変わらず、少し大きめ
先のことばかり考えてしまう人が多いけれど 「安定した職に就いたほうがいい」「将来を見据えて生きろ」 私たちは、このようなことを言われて育ってきました。 日本人は何十年も先の未来を不安に思い、将来の「安定」がある程度保証されている公務員や大企業などへの就職を選ぶ傾向にあります。 先のことが心配になる気持ちは確かにわからなくもありません。私も安定した職に就こうと考えた時期もありました。 しかし、こうした不安にとらわれるあまり、疲れてしまっている人が多いのもまた事実です。何十年も先を常に見通しながらいつも頭をいっぱいにし、嫌なことも我慢しながら生きていく日々。将来の不安から「食いつなぐ」「安定を失わない」を意識するあまり、嫌なことから逃げられずに過労死する人や精神を病んでしまう人もいます。 一方で考えていただきたいのが、日本では餓死する人はほとんどいないということです。たとえ今なにかが辛くてそこ
会社に勤めながらイラストレーターをしています。吉本ユータヌキです。兼業生活を始めてからの5年間で、漫画の連載から出版、グッズ販売、音楽フェスのグッズデザインなどなど……自分にとっては夢のようなお仕事をたくさんさせてもらっています。そんな僕を見て、周りからはよく「会社辞めてイラストレーターを本業にしないの?」と聞かれます。うーん。 SNSでフリーランスのイラストレーターさんたちを見てると、コンスタントに自分の漫画をアップしたり、昼過ぎに起きたりしている人が多いんです。僕が会社で働いている間に、みんなは自分のしたいことを優先に生活している。うらやましい。めちゃくちゃうらやましい。だって通勤ラッシュもないんでしょ? でも、会社員との兼業を選んだのは自分の意思。僕は、「会社に勤める=ちょっとした『気持ちの余裕』を買っている」ものだと思っています。 フリーランスをうらやむ必要なんてない 「フリーラン
会社は仕事だけをさせてくれない サラリーマンの皆様、人間関係に疲れていますか。 僕は疲れています。人間関係って本当に難しいですよね。 仕事における人間関係は、あらゆる人間関係の中でも一番難しいものです。 特に、厄介なのが会社内での人間関係。 会社なのだから「仕事で成果を出せばいいだろう」と思いたいところですが、会社は仕事だけをさせてくれる場所ではありません。 上司や同僚への挨拶、電話の応対、喫煙所での雑談、会議での一挙一動、飲み会の盛り上げ方。社内に関わるありとあらゆる局面で、快or不快、好き嫌い、喜怒哀楽といった感情がつきまといます。 そして、こうした感情の蓄積からつくられた人間関係が、結果として自分自身の評価や社内の立ち位置さえ左右します。 「上司のご機嫌を取るのが上手なあいつが出世して、仕事は出来るが不器用なあいつが冷遇されている」 そんなことってよくありますよね。 これは本来的には
内向型の人は、どんな心持ちで社会と接しているのでしょうか。つらい?孤独?寂しい?旅と読書とアートを愛する「筋金入りの内向型」ブロガーのチェコ好きさんが、自身の体験を振り返り、「内向型として生きること」をつづります。 小学校5年生のとき、新しいクラスで私は友達ができなかった。 でも、そのことを特に心配しなければならない事態だとも思わなかった。 私は、休み時間は極めてマイペースに、図書室で好きな本を読んだり、ノートにマンガを描いたりして、一人で遊んでいた。修学旅行などでは班を作らないといけないので、その時はどうしようかなあくらいは考えていたが──まあ何とかなるだろうと、非常にのんびり構えていたのである。 これだけでわかるように、私はいわゆる内向型の人間である。そしてこの気質は変わることなく、内向的なまま会社勤めをしつつ、物書きとしてなんとか31歳までやってきた。以下の文章は、そんな私と似た、内
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