米国アマゾン・ドット・コムの株価が急騰している。同社は4月23日の決算発表で、クラウド事業「アマゾン・ウェブ・サービシズ(AWS)」の業績を初めて開示したからだ。同事業の過去12カ月の売上高は51億6000万ドル、前四半期の増収率は前年同期比49%、利益6億8000万ドル、営業利益率13%となり、同社全体の売上高に占める割合は7%にすぎないが、利益は全体の37%を占める(4月28日付米ウォールストリートジャーナル記事より)ほど好調だった。一方で本業のオンラインショッピング事業は収支トントンの水準だ。ここに、多くの企業にとって新規事業を見つけだす大いなるヒントがある。 アマゾンは1995年にジェフ・ベゾス氏が書籍のオンラインショップとして設立した。その後、書籍以外にも商品を拡大しつつ、中古本の販売も開始した。当初、世間は膨大な在庫リスクや在庫コストが発生すると冷たい評価をしていたが、ベゾス氏