朝鮮人民軍海軍の東海艦隊に所属する第2水上艦戦隊を訪れ、戦略巡航ミサイルの発射訓練を視察する北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記(右)(朝鮮中央通信=共同)【ソウル=桜井紀雄】イスラエルへのイスラム原理主義組織ハマスの奇襲攻撃を受け、韓国が危機感を募らせている。北朝鮮は韓国への同種の奇襲攻撃に向けて軍備を増強。ロシアのウクライナ侵略や今回のイスラエルへの攻撃に米国の関心が傾く中、北朝鮮がソウルを攻撃すれば、はるかに甚大な被害が予想されるからだ。奇襲の兆候を見逃す恐れがあるとして、北朝鮮への偵察活動を制限する南北軍事合意の効力停止を求める声も上がっている。 「北朝鮮が大量のロケット砲やミサイルを発射し、奇襲攻撃してきた場合、同じような結果になる可能性が高い」。韓国軍合同参謀本部の姜信哲(カン・シンチョル)作戦本部長は10日、国会国防委員会に対し、ハマスが短時間に数千発のロケット弾を発射したことで、