ロシアのウラジーミル・プーチン首相が8月にアンカラを訪問した時、目的の1つは、民生用原子力を開発しようとするトルコの長年の夢に新たな命を吹き込むことだった。 トルコ南東部、地中海沿岸に位置するアックユで計画されている原子炉建設――1970年代に構想が立てられ、現在ロシアとトルコのコンソーシアムによって開発されているプロジェクト――は、今なお価格交渉を巡って計画が遅れ遅れになっている。 だが、トルコは原子力発電所を手に入れる決意が固いことをはっきり表明した。 2000年に計画を棚上げした際、トルコのビュレント・エジェビット首相(当時)は、世界が原子力に反対していると述べた。それが今、英国のトニー・ブレア前首相が以前言ったように、「猛烈な勢いで」復活している。 もし世界が自らのエネルギー需要を満たし、気候変動の脅威に取り組もうとするのであれば、多くの国がトルコのように初めて民生用核技術
米国でオバマ政権が誕生してから、核軍縮・核不拡散に向けた機運がこれまでになく高まってきています。一方で、北朝鮮の核開発は世界の平和と安定に対する重大な脅威となっており、イラン、インド、パキスタンなどの問題もあります。日本や国際社会が、「核兵器のない世界」に向けてどのように取り組んできているのか、国際的な枠組み構築の現状と世界の動向を中心に見ていきます。 ■オバマ政権誕生で高まる核軍縮・核不拡散の期待 “So today, I state clearly and with conviction America’s commitment to seek the peace and security of a world without nuclear weapons.”(本日、明確に、かつ確信を持って、核兵器のない、平和で安全な世界を追求するという米国のコミットメントを宣言する)---。200
64回目になる今年の式典に米国代表の姿はなかった。米国は原爆の投下を「戦争の早期終結のため」と正当化してきた手前、平和式典への出席に極めて消極的だった。 オバマ大統領は2009年4月のプラハ演説で原爆投下の「道義的責任」に言及し、「核兵器の廃絶」を訴えた。米国内の保守派はオバマ大統領の演説を批判したが、今年の広島、長崎での平和式典では、この画期的なオバマ演説を支持する言及がなされたのはむしろ当然であった。 広島市の秋葉忠利市長に至っては、核廃絶を支持する自分たちを「オバマジョリティー」と表現し、その主張が多数派であることを強調した。確かに、今年7月に開催されたラクイラ・サミットでも核兵器廃絶への支持声明が出されていたから、核兵器廃絶の主張は「多数派」を形成しているのかもしれない。 しかし、現実の世界は核兵器の廃絶どころか、核軍縮でさえ容易ではない。 ラクイラ・サミットの直前、ロシアを訪問し
4月7~9日にかけて、米・イラン関係を巡る興味深い動きが同時にいくつも浮上した。4月8日、米ワシントン・ポスト紙は、マンハッタンの大陪審が中国系ビジネスマンと彼の会社を、イランに核・ミサイル関連物資を売却した罪で起訴した、と報じた。 「イラン核爆弾入手に邁進」報道の浮上 それによるとマンハッタンの地方検事ロバート・M・モーゲンソーは、Li Fang Weiと彼の会社LIMMTエコノミックス・アンド・トレードが、軍事転用可能な高強度金属を、イラン軍の関連会社に売却したというのであった。これらの物資の多くは軍事プログラムへの転用が可能なため、特定の国への輸出が国連の制裁措置によって制限されている。 モーゲンソー検事は「制裁というものは強制力があって初めて効果を持ち得る」として、中国に活動拠点を置くLiや彼の会社に対する措置の限界を指摘した。 4月7日付のデイリー・ニュース紙は、さらに詳細に、2
[ソウル 7日 ロイター] 7日付の韓国紙は政府筋の情報として、北朝鮮の核実験場での動きが活発になっており、数週間以内に核実験の準備が整う可能性があると報じた。北朝鮮は先に、国連安全保障理事会が制裁について謝罪しなければ、核実験と大陸間弾道ミサイルの発射実験を実施すると警告していた。 ◎北朝鮮の核兵器開発能力はどの程度か 核爆弾6─8個を製造するのに十分なプルトニウムを持っていると考えられており、すでに初歩的な核爆弾1個を製造している。ミサイルに搭載できるだけの弾頭小型化は済んでいないとみられ、兵器専門家によると、小型化技術の開発には相当な回数のテストが必要。 また、北朝鮮軍が保有する旧ソ連時代の爆撃機では、日本の自衛隊機や米国や韓国の空軍機による攻撃を回避できないとみられることから、北朝鮮の核兵器が現実的に世界の脅威となるのは何年も先になる可能性がある。 ◎核実験の実施までに必要な時間は
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