まだ観てない人はいないだろうから、そのへんの配慮はしてない。ライオンにパクパクされる人。それを直で見せないで、iPhone的なものを経由させるのがシャマ流。この「〜越しに見せるショッキングな絵」というのは、一貫してシャマ先生が使い続けているテクニック。例えば……窓、TV、鏡など。ひとつ間に挟むことによって、わざと見えにくくするの。そうやって観客にストレスを与えることで、緊張を高めるわけ。これによって、映画を鑑賞している人は「事件の目撃者」になる。 発狂した女を静めるため、クイズを出すレグイザモ先生。「えーと、10ドル?」「違う、もっと」「分かった、20ドルくらい?」「ばーか、ぜんぜん違えよ」上を見ると、車の天井に穴が…。この、見上げるレグイザモの顔。これは誰の目から観た絵? 答えは、誰の目でもない。しかし、物凄く一人称っぽい絵ではある。このへんもシャマ先生の特徴(もちろん、これは昔からある